四柱推命を見てもらった方のなかには、こんな経験をした人もいるかもしれません。「桃花がありませんね」と言われたのに、実際にはまわりにいつも人がたくさんいる。むしろ桃花があると言われた友だちより、モテることさえある。
第1講で、桃花は桃の花の香りだとお話ししました。近くに来た人に届く、向かい合ったときの魅力です。では、桃花がない人の人気は、どこから来るのでしょうか。
答えはかんたんです。魅力は一種類ではなく、桃花はそのうちのひとつにすぎません。
人気にも種類がある
まわりを思い浮かべてみると、人気のある人の姿はさまざまです。
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最初は気づかなかったのに、向かい合って座ると惹かれる人
このうち桃花が受け持つのは、最初のひとつ「向かい合ったときの魅力」だけです。残りは、命式の別の場所から来ます。
命式のなかの魅力は、どこから来るのか
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見せる魅力(食神・傷官):話し、書き、つくり、見せる力です。遠くからでも見える人気、画面のなかの人気は、たいていここから来ます。
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信じさせる魅力(正官):きちんとしていて、約束を守る姿です。時間がたつほど大きくなる人気です。
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広く付き合う魅力(偏財):人と幅広く会い、場を広げる手腕です。
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気楽になじむ魅力(比肩・劫財):友だちのような親しみやすさです。一緒にいると楽なので、そばに人が残ります。
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深く通じ合う魅力(紅艶):一人の人と深く通じ合う引力、芸術的な感受性です。
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助けを呼ぶ魅力(天乙貴人):必要なときに助けてくれる人が現れる力です。
桃花がなくても、このうちひとつがはっきりしているだけで人は集まります。桃花がないというのは「魅力がない」ということではなく、魅力が桃花とは別の場所から出ているという意味として読めます。
画面のなかの人気は、桃花ではなく食傷
第1講で「香りは画面の向こうには伝わりにくい」とお話ししました。では、動画や文章、SNSで人を集める人は、何で集めているのでしょうか。
その力は、たいてい桃花ではなく食傷から来ます。食傷は、自分のなかにあるものを外に出して見せる気です。向かい合わなくても、遠くにいる人にも届きます。
ですから、桃花はないのに食傷がはっきりしている人は、初対面では地味に見えても、文章や画面では大きな人気を得ることがあります。反対に、桃花はあるのに食傷が弱い人は、直接会えば惹かれるのに、画面ではあまり伝わらないかもしれません。第1講の「桃花があるのにモテない」という悩みと、ちょうど対になっています。
昔はなぜ人気を桃花ひとつだけで読んだのか
昔「人気」と呼ばれていたのは、たいてい異性を惹きつける力でした。第1講で見たように、その力が表れるのは酒席と男女の関係だけで、それを桃花が受け持っていました。
ほかの魅力は、魅力とは呼ばれませんでした。きちんとしていて頼もしいことは「徳」、文章がうまく話がうまいことは「才」、人と幅広く付き合うことは「手腕」でした。どれも良いものでしたが、人気とは別の名前で呼ばれていたのです。
今は違います。フォロワー、登録者、評判、常連、紹介、どれもが人気です。人気の通り道が異性ひとつから何本にも増え、そのぶん桃花のほかにも人気を生む場所が増えました。
桃花がなくても、桃花が入ってくる時期がある
原局に桃花がなくても、大運やその年の運で桃花の字が入ってくる時期があります。そのときは、ふだんより人と向き合う機会が増え、向かい合った場で惹かれる気持ちが生まれやすい時期として読めます。
また命理では、原局にない気も、ほかの字のあいだから引き寄せられたり、運で満たされたりすることがあると考えます。ただ、それはひとりでには来ません。ないものを引き寄せるには、それだけの努力がいります。桃花がない人が対面の魅力を育てたいなら、人と直接会う場をあえて増やすこと。それがその努力です。
古い書物も、魅力を桃花ひとつでは見ていなかった
古い書物も、惹きつける力を一種類とは見ていませんでした。『三命通会』は、紅艶と桃花を別々に立てています。
紅豔桃花二煞 (『三命通会』)
紅艶と桃花、二つの殺
文章や学問で輝く人も、桃花とは別の場所から探していました。
論文學業特精英,長生德秀。 (『三命通会』)
文章や学業がとりわけ秀でるのは、長生と徳秀から来る。
そして第1講で見たように、『滴天髄』は桃花そのものを低く見ていました。
咸池驛馬縱有驗、總之於理不長。 (『滴天髄』)
咸池(桃花)と駅馬は、たとえ当たることがあっても、理から言えば長続きしない。
桃花ひとつで人気を決められないというのは、古い書物でもすでに言われていたことなのです。
まとめ
「人気」と呼んだもの
異性を惹きつける力
フォロワー・登録者・評判・常連・紹介まで
人気を受け持つ場所
桃花ひとつ
桃花・食傷・正官・偏財・比劫・紅艶・天乙貴人
ほかの魅力
徳・才・手腕という別の名前
どれも人気の通り道
桃花を育てるには
(語られない)
運で入ってくる時期、向かい合う場を増やす努力
命鏡はこう読みます
自分の魅力が向かい合った場で表れるのか、画面のなかで表れるのか、長く積み重ねた信頼として表れるのかは、命式の字だけでは決まりません。同じ気質を持っていた歴史上の人物が、その時代にどんな道を選んだのかを見て、今の道と見比べてみてください。